診療について

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胚移植法

■体外受精-胚移植法の流れについて

複数の卵胞を発育させて、超音波を見ながらこれらの卵胞から卵子を採取します(採卵)。採取した卵子を精子と一緒に培養して体外で受精(媒精)させ、さらに数日間培養した後、1個の受精卵(胚)を子宮へ戻します(胚移植)。

(1)卵巣刺激

良質の成熟卵を採取するために、以下の方法で卵巣刺激を行います。方法の選択は医師が患者さまに適した方法を決定しますが、ご質問があれば医師にご相談ください。

①Long法

ナファレリールという点鼻薬を使って自然排卵を防ぎます。体外受精を実施する前周期の高温期7日目頃より開始し、月経3日目よりHMG/FSH投与を開始します。

②Short法

ナファレリールを体外受精実施周期の月経開始2日か3日目より開始し、HMG/FSHは3日目より開始します。発育卵胞数が増え、多くの採卵が期待できます。また、誘発する薬の使用量が少なくて済みます。
月経7日か8日目より超音波検査、血液ホルモン検査を行い、卵胞の発育を調べます。卵胞が成熟した日にHMG/FSH投与は中止し、同日夜にHCGを投与して卵の最終成熟を促し、HCG投与の約33〜36時間後に採卵します。これらの方法で卵が十分に育たない場合は治療を中止し、次回他の方法で卵巣刺激を行います。

③アンタゴニスト法

ナファレリールに替わり、作用機序の違うガニレストという注射を使用して自然排卵を防ぎます。卵胞発育の不均等を防ぐため、前周期経口避妊薬を投与することがあります。月経3日目よりHMG/FSHを開始します。
月経7〜8日目より卵胞計測と血液ホルモン検査をおこない、主席卵胞径の成長に合わせてガニレスト皮下注射を投与します。その日の夜、ナファレリール点鼻またはHCGを投与して33〜36時間後に採卵します。1個の主席卵胞のみが早く成長して、採卵数が少なくなることがあります。

④自然周期採卵法

本法は、卵巣機能が低下した方に実施することが多い方法です。投薬量が少ないため、からだの負担が軽くなりますが、卵胞が育たない場合や、排卵してしまうこともあります。

(2)卵の採取について(採卵)

採卵とは、卵巣から直接卵子を取り出すことです。局所麻酔のみで行う方法と、整脈麻酔で行う方法があり、原則患者さまの希望に沿って行います。所要時間は約10〜15分で、その後1〜2時間の安静で帰宅できます。
※採卵できる数は個人差がありますが、まれに0の場合もあります。(自然排卵が起こってしまった場合や、卵が十分成熟してなかった場合、空胞症候群症例の場合など)
採取された卵は、顕微鏡で成熟度を観察した後、培養器内で培養します。

(3)精子の調整と媒精

パートナーの方には精液を採取していただきます。精液の状態によっては、再採取していただくこともあります。この中から良い精子を選別して卵と一緒にします(媒精)。顕微授精の場合もこのタイミングで行ない、その後培養器内に戻します。

(4)受精の確認

採卵日の翌日(採卵後24時間)に顕微鏡で確認します。まれに遅れて翌日に確認される場合もあります。受精確認した卵は新しい培養液の中でさらに培養します。

(5)受精卵を子宮内に戻すこと(胚移植)について

採卵後2〜3日目に、受精卵は分割を始め4〜8分割卵(胚)となります。この胚を次の2つの方法で、子宮内に戻します。いずれも超音波診断装置で様子を観察しながら行います。
 ①細いチューブ内に胚を入れ、子宮口から子宮内へ入れる方法です。
  普通の内診と同じ体位で痛みもほとんど感じません。
 ②経子宮筋層子宮内移植法(TMET)。針を子宮に刺し、胚を子宮内膜へ注入します。
  一瞬の痛みは感じますが、すぐに終ります。
良好な4〜8分割胚を移植しても妊娠に至らない方には、胚を採卵後5日目まで培養して移植することもあります。(胚盤胞移植)いずれにしても胚移植法にはいろいろあり、患者さまによって方法を変えていきますので医師とご相談下さい。

(6)胚移植後管理について

胚移植後は特に異常がなければ帰宅できます。その後は普段通りお過ごしください。採卵後14〜16日目に血液検査にて妊娠判定を行ないます。その間、胚の着床をたすけるために内服薬や座薬、注射があります。これを黄体期補充療法といいます。

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