INFORMATION

2018.11.15
ご案内

難治性着床不全・不育症患者様のために 検査項目に慢性子宮内膜炎・子宮内フローラ検査が追加となりました

難治性着床不全・不育症専門外来
ERA検査、慢性子宮内膜炎検査、子宮内フローラ検査、免疫学的検査(Th1/2 ratio)など複合的なアプローチで難治性着床不全・不育症から妊娠・出産に導くお手伝いを致します。ご希望の方は難治性着床不全・不育症外来初診をご予約下さい。

難治性着床不全・不育症とは
より高度な治療を必要とされている患者さんのため、難治性着床不全・不育症専門外来を開設しました。
当院では、体外受精において、形態良好な胚盤胞を4個以上移植しても妊娠しない場合を「難治性(反復)着床不全」としています。また、2回以上着床後連続して流産する場合を「反復流産」、3回以上連続して流産する場合を「不育症」と呼んでいます。
不育症や着床不全の原因検索には限界もありますが、当院では以下の検査と丁寧なヒアリングを行い、お身体に合う治療を考えていきます。当院治療中の患者さんはもちろん、他院で治療中の患者さんも検査が可能です。検査後の治療については、経過に応じた採血、処方の追加などがあるため、当院治療中の患者さんのみ可能となります。(タクロリムス処方のみ目的の初診患者様はお引き受けできません。)
診察をご希望の方は、月曜日(午後3時〜5時)にご予約ください。 *初診の方は1日3人まで

着床不全として考えうる原因
1. 受精卵側の問題 → 着床前遺伝子診断が必要(現在は学会の許可待ち)
2. 着床ウィンドウの問題→当院では子宮内膜着床能検査(ERA: igenomix社を介しSpain本国に依頼)にて診断可能です。
3. 子宮環境の問題→①子宮内膜ポリープ、子宮奇形など:当院では、子宮鏡にて診断、必要に応じて加療可能です。
  ②慢性子宮内膜炎:子宮鏡、子宮内細菌培養検査、子宮内膜組織学的検査(CD138)のいずれかもしくは複合的検査により評価。慢性子宮内膜炎の場合は抗生剤投与などにより当クリニックにて加療します。
③子宮内フローラ検査:子宮内膜から採取した体液を用いて、子宮内にどのような菌がどれぐらいいるのかを分子生物学的手法(次世代シーケンサー)により調べます。研究段階の検査ではありますが、従来の細菌培養検査法では検知できていない重要な菌を検知できる可能性があります。健常女性の子宮内の細菌叢は乳酸菌が90%以上を占めていることが最近の報告からわかってきています。乳酸菌の割合が低下すると着床不全、流産、絨毛膜羊膜炎に起因する早産の原因となることが指摘されております。子宮内の細菌叢バランスはいくつかの方法により是正出来ることがわかってきており、本クリニックでは加療できます。
4. 受精卵を受け入れる免疫学的問題 → 免疫検査(採血で、Th1/Th2比を検査する)で対応

不育症として考えられる原因
上記1-4に加え、甲状腺機能異常、抗リン脂質抗体症候群、膠原病、血液凝固異常などがあります。
当院では、様々なアプローチから上記を解析し、着床不全および不育症を改善し、妊娠・出産に導きます。

難治性不妊・不育症に対する免疫抑制剤としてのタクロリムスの使用について
原因が明らかでない体外受精の反復不成功症例・原因不明の不育の患者さんの中には、受精卵・胎児に対する拒絶反応が強いため着床がブロックされたり、着床後流産してしまう可能性が指摘されています。
Th1/Th2比で異常が認められた場合、この拒絶反応を抑えるために免疫細胞(T細胞)の機能を抑制する薬、「タクロリムス」を用いて、母体が胎児を受け入れる力を改善させます。

薬剤の安全性について
このお薬は臓器移植を受けた患者さんに幅広く使われ、移植された後、お薬を内服し続けた状態で妊娠・出産された報告も数多くあり、胎児に対する安全性も明らかとされておりますが、未知の部分も 100%の否定はできません。あらかじめご了承ください。

検査と費用 ※以下はすべて税込(8%現在)価格、自費診療となります。
 □ 子宮鏡検査……11,000円
 □ ERA検査 当院治療中の方……140,000円
       他院で治療中で、本検査のみご希望の方……250,000円
*ERA前後の超音波検査・処方、麻酔使用下での検査などは別途費用。ERAを受ける前に2カ月程度の準備期間が必要です。また、検査後結果が届くまでに3週間弱かかります。詳細は初診時にご確認ください。
 □ Th1/2 比採血……26,000円
□タクロリムス 1mg(1cap)……750円
□子宮内膜組織学的検査(CD138など)……32,400円